沖縄の豆腐料理は種類がいろいろ!食卓に欠かせないゆし豆腐と島豆腐の違いとは?

沖縄の豆腐づくりは、14世紀頃に始まったとされています。何百年も前から豆腐が食べられていたなんて、びっくりですよね。一口に豆腐と言っても、島国沖縄ならではのエッセンスが加わって、独特の進化を遂げています。沖縄の代表的な豆腐には、ゆし豆腐・島豆腐・ジーマーミ豆腐という3つがあります。それぞれ特徴が大きく異なるので、食べ比べするのもおすすめですよ。

沖縄では温かい豆腐が売られている!?

沖縄のスーパーや市場では、温かい豆腐が売られているのが一般的な光景です。ゆし豆腐や島豆腐をできたての温かい状態で買ってきて、そのまま朝食に出すというスタイルが地元民の習慣だったからです。一般的な豆腐は温かい状態で販売することがNGなので、温かい豆腐が店頭に並ぶのは沖縄ならではの文化と言えるでしょう。沖縄の豆腐はまた、大豆の味が濃いことでも知られます。

ふわふわ食感に癒される!ゆし豆腐

ゆし豆腐とは、簡単にいうとおぼろ豆腐のような食べ物です。にがりを入れて固まりかけている状態のふわふわした豆腐です。にがりと一緒に塩を入れるのが、ゆし豆腐の大きな特徴とも言えます。そのため、ほんのりとした塩味がついていて、何もかけずにそのまま食べるのもおすすめです。また、ゆし豆腐に使用する豆乳は「生絞り」です。水に浸した大豆を挽いてから絞るので、大豆の濃度が高く、大豆本来の濃厚な旨味を楽しめます。醤油や刻みネギをかけて食べたり、沖縄そばにのせて食べたりするのが一般的です。

ずっしりとした食べ応え!島豆腐

島豆腐は、ずっしりとしたかための豆腐です。崩れにくいので、炒め物などのチャンプルーによく使われています。ちなみに、チャンプルーとは沖縄の方言で「混ぜこぜ」という意味です。野菜や豆腐などをあれこれ入れて炒めた、沖縄料理の総称として使われています。島豆腐は大豆を生のまま絞ってから煮ていくので、たんぱく質の含有量の多さが特徴です。大豆に含まれているたんぱく質は、熱に弱いという性質があります。大豆を生のまま絞る島豆腐は、熱の影響を受けないので、より多くのたんぱく質が残っているのです。 ほんのりとした塩味と大豆の濃厚なコクが絶妙に相まって、そのままでも美味しく食べられます。

スイーツ感覚で食べる!ジーマーミー豆腐

ジーマーミ豆腐は、ピーナッツ(落花生)から作られる豆腐です。豆腐と言われていますが、大豆は一切入っていません。ピーナッツを生のまますり潰し、こしてから固めたものです。地域によっては「ジーマミー」と呼ぶこともあります。沖縄の方言ではジーが「地」、マーミが「豆」を意味しており、要するにピーナッツ(地豆)ということですね。食感はもっちりとしていて、ピーナッツの風味が感じられます。生姜醤油や、醤油に砂糖を加えた甘辛いタレをかけて食べるのが一般的です。甘くして食べる場合は特に、おかずとして食べる豆腐というよりは、デザートに近い感覚ですよね。

沖縄独自の3つの豆腐を食べ比べしてみよう

沖縄の代表的な豆腐である「ゆし豆腐」「島豆腐」「ジーマーミ豆腐」は、それぞれ食感も違えば、味わいも異なります。ふわふわの食感が優しい「ゆし豆腐」、かためで食べ応えのある「島豆腐」は、ぜひ温かい状態で食べてみてくださいね。そして、ジーマーミ豆腐はスイーツとしてお土産にもおすすめです。